これはいつもより暑い夏の出来事である・・・
SITE・ミュラーの執務室
「あ〜。やっと仕事が終わった・・・」
ペンを置いたミュラーが椅子から立ち上がろうとした
「ミュラー!話があるちょっと来てくれ!」
と、いつも通りビッテンフェルトが飛び込んできた。
いつもと違う事はミュラーの副官ドレウェンツが扉の近くにいて顔面にドアの直撃を受けた事であった。
「ああ、ドレウェンツ。大丈夫か」
「は、はい・・・大丈夫であり・・ま・・す・・・」
そこまで言うとドレウェンツは動かなくなってしまった。
「おい、ドレウェンツ、ドレウェンツ」
8月7日ドレウェンツ死去・・・(嘘
気絶したドレウェンツを医務室に運んで執務室に戻ってきたミュラーはビッテンフェルトを叱りつけて自分の執務室に帰るように言った。
「じゃあ、今夜海鷲に来てくれ。頼むぞ・・・」
いつもと雰囲気の違うビッテンフェルトが帰っていくとミュラーはドレウェンツの仕事の片づけに入った。
SITE・海鷲
「遅い・・・」
約束の時間を30分オーバーしていた。
と、そこにミッターマイヤーを伴ったミュラーが現れた。
「遅いぞ。卿はいつから時間を守れん男になったんだ」
「じゃあ俺の副官を気絶させて、俺の仕事を増やしたのは誰だったかな」
「う・・・。まあ、座れ・・・」
2人はビッテンフェルトと向かい合うかたちで座った。
「で、話というのは何だ」
ミッターマイヤーが口を開いた。
「ああ・・・。これは誰にも言うなよ・・・」
「なんだよ、急に」
「ちょっと耳をかせ」
(〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜)
『はははははははは・・・腹が痛い・・・腹が・・・』←2人
「こら、こっちは真剣なんだぞ!」
ビッテンフェルトが身を乗り出して怒っているが、今のようなことを聞いてしまうと全く怖くなかった。
「すまんすまん。だが意外だな。卿なら1qくらいなら息一つ乱さずいきそうなのにな・・・」
「昔からこれだけはどうにもならんのだ。な、だから頼む。俺に・・・俺に水泳を教えてくれ!
ここにビッテンフェルトの一つの秘密が明らかとなったのであった。
SITE・ミッターマイヤーの執務室
「なあ、バイエルライン」
「は、なんでしょうか閣下」(閣下に話し掛けられた(≧∀≦)
「卿は泳げるか?」
「は?あ、はい泳げます!」
流石のバイエルラインもこの質問には驚いた。
「じゃあ今日3時に〜〜プールに来てくれ」
「わかりました」(なんなのだろうか。もしや閣下は私を・・・)
いつも通り妙な妄想に入ったバイエルラインを残してミッターマイヤーは執務室を出て行った。
SITE・○×プール
(閣下が私を・・・)
まだ妄想から抜け出していないバイエルラインが入り口で待っているとそこにビッテンフェルトとミュラーを連れたミッターマイヤーが
現れた。
「待たせたかな」
「いえ、小官も今来たところであります」
バイエルラインの顔には『後ろの2人はなんだ』ということがはっきりと書いていた。
「まあ、まず入ろうか」
「はい、閣下」(閣下の水着姿!!)
ともかく四人はプールに入っていった。
SITE・プールサイド
「誰も人がいないですねぇ」(これはチャンス!『何のだ!』)
「だって貸切にしたんだから人がいたら大変だよ」
(貸切にした!そこまで閣下は私のことを!)
また妄想の世界にはいったバイエルラインを残して三人はプールに入ってしまった。
「あ、閣下お待ちを〜」
SITE・プール内
「ビッテンフェルト提督が泳げない!!!」
ミュラーにこっそり教えてもらったバイエルラインは腹を抱えて笑い出した。
「おい、ビッテンフェルトに聞かれたらどうするんだ」
「誰に何を聞かれるだって・・・ミュラー・・・」
恐る恐る振り向いたミュラーの眼に青筋を顔に作ったビッテンフェルトが立っていた。
「あれほど他の奴には喋るなといっただろう!!」
ミュラーの小さいわけでもない体を持ち上げるとプールに放り込んだ。
「あははは・・・では私は閣下にご報告を・・・」
下手すぎる嘘をついてその場を去ろうとしたバイエルラインは自分の足が地面を蹴っていない事に気がついた。
「何の報告だバイエルライン・・・お前もミュラーの後を追うんだな」
口元に怪しい笑いを浮かべたビッテンフェルトの死の宣告がビッテンフェルトの口から漏れた。
次の瞬間、バイエルラインの体は地面から四メートルほど離れたところを飛んでいた。
バシャーン・・・
水面に激突したバイエルラインは少し痙攣すると沈んでいった。
「どうしたんだ2人とも」
ふらふらして、いつもと違う様子の2人にミッターマイヤーが尋ねる。
「あのですねぇ・・・」
話そうとしたミュラーは背後にあの殺気を感じた。
「あの、転んだんです」
「バイエルラインもか」
「は、はい。私はドジですから」
2人の背後からあの殺気が去ると二人は頭を水中に沈めた。
ビッテンフェルトは泳げるようになるのか。
ミュラーとバイエルラインはどうなるのか。
鏡様のサイトで2000番を踏んで頂きました。
泳げないビッテンフェルトを特訓する提督方、です。
バイエルラインまで巻き込まれてしまって・・・どうしても、彼、こういう役どころなのですね(^◇^;)